黎明期から期待のピーク期のCM
何となく「DX」や「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が先行して、そもそもの意味合いを理解していない状況を、株式会社ヤプリ社が2020年9月からのCMで表現しています。
上司に扮する稲垣吾郎さんが「DX」について熱く語りますが、言い間違いに対して部下がツッコミを入れて良いか分からないといった「あるある」が描かれています。
株式会社ヤプリ社の調査によると、全体の約4割が「DX」というワードを聞いたことがると回答。
しかしながら、そのうちの7割が意味を正しく理解しておらず、導入しているのは全体の約6%であることが判明したとのことです。
つまり、まだこの時点では、「DXって何だかよくわからないけど、皆が言ってるしウチも導入しなきゃ」という状態だと考えられます。
幻減期から啓発期のCM
「DX」を推進・導入して見たものの、課題は解決しているのかという実態を「本当に、つながってる?」という問いかけで、株式会社セールスフォース・ジャパン社が2022年1月からのCMで表現しています。
経営者に扮する二階堂ふみさんが、颯爽と歩きながら「セールスフォースさん、何のご用でしょう?本当につながってる?って面白いこと聞きますね」や「会社の成長と共に増えていくシステムどうし複雑に絡まってしまって、つながりというよりからまり・・・」と次々と台詞を畳みかけます。
株式会社セールスフォース・ジャパン社のこのCMは、多くの企業がDXを導入し「つながっている」と思っていたが、実際には様々な「からまり」を生み出してしまったという「運用や活用」の新たな課題を創出した状態だと考えられます。
安定期のCM
「DX」そのものが社内外に浸透していく様を、凸版印刷株式会社が2022年4月からのCMで表現しています。
コンサートホール開演前での成田凌さんに、突然、「まだトッパンを印刷の会社だと思ってます?」と大泉洋さんが話しかけます。「デジタルトランスフォーメーションに強いってことだったらもちろん知ってますよ」と成田凌さんがこたえ、「知ってるんだったら聞かないでくださいよ」と大泉洋さんがこたえるという二人のユーモアのある掛け合いを通じて「DXを突破する」凸版印刷社のブランドを醸成しています。
凸版印刷株式会社のこのCMは、「フードロス篇」や「デジタル決済篇」、「医療・ヘルスケア篇」や「世界の課題篇」、「メタバース篇」へと続いています。DXの様々な課題を解決し続けていくことで企業のブランドをより強固なものにした状態だと考えられます。
「DX」というワードを本当に理解した状態で進めていますか?
いかがでしたか。TVCMもこのように内容が年月とともに変化しています。また、DXの推進導入を協力する企業も増えてきました。
DXの課題は企業によって様々です。新たにシステムを導入するだけで解決する課題や、提供している製品やサービスを進化させることで解決することもあるでしょう。
少ない部署間でスモールスタートする場合もあるでしょうし、経営層を含めた全社での取り組みになる場合もあるかもしれません。また、外部ベンダーと協力しながらDXを進めていく際には、「何をもたらすのか」に注視して選択する必要があります。
大切なことは、クライアントや生活者、現場に対して、利便性や生産性が向上するのか、またはどのような新しい価値(エクスペリエンス)を共創できるのかということです。
稲垣吾郎、ちょっと残念な天然上司役に「僕そのまま」「Yappli for Company」新CM「デラックス稲垣」篇
https://www.youtube.com/watch?v=sghPQpzqVas
稲垣部長がDX(デラックス?)を活用した社内改革を熱弁 ヤプリ新CM「デラックス稲垣」篇
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000007187.html
次の世界へ。つながる篇 30秒
https://www.youtube.com/watch?v=TYHDeBZrLEc
Salesforce、二階堂ふみさんを起用し、「Customer 360」をテーマにした新TVCMを1月12日から放送開始
https://www.salesforce.com/jp/company/news-press/press-releases/2022/01/220112/
TOPPAN TVCM「TOPPA!!! TOPPAN DX篇」30秒
https://www.youtube.com/watch?v=lPbRLNi0W-c
TOPPAN TVCM「TOPPA!!! TOPPAN メタバース篇」30秒
https://www.youtube.com/watch?v=e5CYC8cmobM
TOPPA!!! TOPPAN
https://www.toppan.co.jp/brand/